今回はLCIQ®️(恋愛能力指数)を構成する6つの力のうち、2つ目の表現力について解説します。
どのような人間関係においても大事な力
表現力とは、
自分の気持ちをコントロールして相手に伝わる言葉で表現する力
のことをいいます。
これは「語彙力がある」や「おしゃべり上手」という意味ではありません。
起承転結が明確で説得力ある話術に長けている人は表現力が高い、というものでもありません。
「コミュニケーション能力」と同じく、双方向性のある心の通ったやりとりができること、その際に自分の気持ちを調整して相手に伝える力のこと、をいいます。
この力が求められるのは、恋愛に限った話ではありません。
友人や家族、職場など日常のあらゆる場面で、「自分の気持ちを調整して、相手が受け取れる言葉で伝える」という力があると、気持ちの良い人間関係を築くことができるでしょう。
人に何かをお願いする時、自分の意見を述べる時、話し合いをして何かを決める時など、言葉選びや言葉遣い、語尾の感じなど少しの違いで相手への伝わり方が大きく変わる可能性があります。
コミュニケーションに多少のすれ違いがあっても、職場であれば仕事を辞めるほどの大ごとになるのは稀かもしれませんが、恋人同士だと関係破綻の引き金になることも考えられます。
些細な言葉から大きなトラブルに発展したり、つい口走った言葉に対して「あの一言が許せない」と険悪になってしまったりと、表現力の低さが致命的になるのは避けたいものです。
表現力の低さは2タイプ
表現力の低さには、大きく分けて2つのタイプがあります。
「言い過ぎる(感情を表に出しすぎてしまう)」
または
「言わなさ過ぎる(感情表現がとても苦手、我慢しすぎ)」
の2つです。
両者は正反対にみえますが、どちらも表現力の低さが現れています
表現力が低いのは語彙力不足ではなく、「相手への思いやり不足」「自分自身の気持ちを大事にしていない」ことが原因です。
ここで、「恋人がデートに遅刻してきた」という出来事に対する2つのパターンをみてみましょう。
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ーー言い過ぎタイプ:「デートに遅刻するとかあり得ないんだけど?5分も待ったよ?何してたらこんなに遅れるわけ?お詫びとして今日は全部奢って!」
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これを言われた相手は「遅刻した自分が悪い」と感じながらも、同時に「ここまで言われるようなことかな?」「今日のデート楽しめそうにないなあ…」と思ってしまいそうです。
このような発言が続くと、相手は次第に「次は何を怒られるかと思うといつも緊張して、一緒にいるのは疲れるなあ」とあなたと距離をとってしまうかもしれません。
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ーー我慢タイプ:「あ〜、ぜんぜん、いいよいいよ。気にしてないから〜。」
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これを言われた相手は「遅刻しても全然気にしない人なんだ、よかった〜。これからも私のペースでいられて気が楽〜。」と今後も時間にルーズなままかもしれません。時間のことだけでなく「〇〇くんっていつも笑顔でいいよいいよ〜って言ってくれるから、別にいいか〜」とあらゆる事柄にまでルーズさが広がってしまいそうです。
ある場面で自分の気持ちを抑え込んでしまったために、あなたは今後も頻繁にモヤモヤを感じることになり、「相手は自分の気持ちを分かってくれない。楽しめないし価値観も合わない。」と自ら距離をとってしまうかもしれません。
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表現力が高まると…!
表現力が高くなると、あなたは自分の気持ちを我慢することなく、でも言いすぎることもない、バランスの良い表現をして相手に伝えられるようになります。
例えば、先ほどの「恋人がデートに遅刻してきた」という出来事に対して
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「もー、待ったよー。〇〇ちゃんの遅刻が続くと、もしかして俺とのデートがあまり楽しみじゃないから遅れるのかなって悲しくなるんだよね。怒っているというより、悲しい感じ。遅刻の理由を教えてもらえないかな?」
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「次は約束の時間着でよろしくね。俺は仕事もプライベートも時間は厳守すべきだと思っていて、今日も少し早めに到着してるんだ。だから〇〇ちゃんが遅刻するとすごく長く待った感じがして、ちょっと心配になったし、イライラもしてしまった。〇〇ちゃんは時間に寛容なのかもしれないけど、俺の感じ方も分かっいて欲しいなと思うんだよね。」
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といった発言はいかがでしょうか。
なんだか長い台詞だな…と思われた方、そうなんです。
自分の気持ちをちゃんと言う、しかもそれを相手が受け取れる言葉で伝える、という両方を叶えようとすると、言葉の量と質をUPさせる必要があるのです。
もちろん実際のやりとりは表情や身ぶりもあるため、この例より短い台詞でも相手に伝わる可能性はありますが、言葉の量も質も大事なことには変わりありません。
“自分の思い”と“相手への思いやり”のバランスが取れた発言ができると、ともに心地よい関係を築くことができます。
トレーニングで表現力を高める
まずは【LCIQ診断】で自分自身の表現力を数値で知ることから始めましょう。
そして、表現力が低いという結果であれば、日頃の発言をセルフチェックしてみてください。
今日一日の中で、「あぁ、言い過ぎたかも…と反省する場面」「言いたくても言えずに飲み込んだ言葉」などがありませんか。
これらを改善するには、トレーニングがお勧めです。
日常の人間関係の中で「すみません、今の私の発言って言い過ぎでしたか?傷つきました?」と毎回尋ねるのは現実的ではないですし、
今まで自分の気持ちをぐっと抑えて発言してきた方にとっては、「言いたいことを言おう!」と決めても実際その場になるとかなりの勇気がいることでしょう。
だからこそ、表現力を高めるトレーニングの場として【and her】のレッスンがあります。
トレーニングとして設定された場であれば、安心して挑戦することができます。
そして自信をつけて日常や本番で実践し、自分もに相手にも心地のいいコミュニケーションの取り方が定着していくのです。
次回は「楽転力」について
次回はLCIQ®️を構成する6つの力、3つ目の楽転力について解説します。
字の通り「楽しいことへ転じる力」ですが、その奥深さにも触れて紹介します。
お楽しみに!